(Projects)
歴史ある小諸城址の街並みと浅間山に抱かれた高原を見渡す消防署

小諸消防署
庁舎・会館 既存の消防庁舎の老朽化に伴い、消防車輌の大型化や資機材の増加による施設の狭隘化や、大地震時にも消防署が防災拠点として確実に機能する必要性があり、消防職員の負担軽減や女性隊員の登用など、多岐に渡る要望事項がある中での新消防庁舎建設の計画である。
計画地は、市内各所および広域へ迅速に出動する必要があるため、国道18号線沿い旧小諸高校跡地が選定された。敷地は、近隣施設用に駐車場利用などされており、国道18号線とは約5mの高低差がある部分が大半を占める状況となっていた。
消防車輌の出動出入口は国道18号線に向けて計画し、一般来庁者や職員玄関は5m高い現況地盤面に計画するとともに、近隣施設の駐車スペース確保にも配慮した。
庁舎棟は、1階は消防車輌庫・資機材倉庫・出動準備室、2階は事務室・食堂(休憩室)・仮眠室、3階は会議室や倉庫として、明確なフロア構成を計画した。
西向きとなっている2階事務室の日射対策でルーバーを設け、外観のアクセントとするとともに高低差のある敷地に対応するための外部通路としての役割も果たしている。
小諸城址にある大手門の様に、実践的で質実剛健な消防庁舎とすることで、歴史ある街並みと自然豊かな街道の景色に相応しい施設になるように計画した。
2020年竣工
- 建築主
- 小諸市
- 延床面積
- 庁舎棟:1,883㎡ 副訓練棟:263㎡ 水防倉庫棟:130㎡
- 構造
- 庁舎棟:S造 副訓練棟:RC造 水防倉庫棟:S造
- 規模
- 庁舎棟:地上3階建て 副訓練棟:地上4階建て 水防倉庫棟:平屋建て